プライム『SATA Airlines Azores Pro』終了！

今シーズンのポルトガルで開催される3つのビッグイベントをシリーズ化して総合優勝には5万ドルが与えられる『Portuguese Waves Series』の初戦、プライム『SATA Airlines Azores Pro』が現地時間9月6日に終了。
舞台となったアゾレス諸島のサンミゲル島はポルトガルの西海上、北大西洋に位置する小さな火山島。

タヒチ戦と9月9日から開幕するカリフォルニアのローワー・トラッセルズ戦の合間を利用してトップ34からも多数エントリーがあった熾烈な争いを制したのは21歳のヤングブラジリアン、ジェシー・メンデス(写真最上部・下)でした。

「自分の計画通りにやったまでさ。この2年間、他の選手のことを気にし過ぎたんだ。今年は大分成長したよ。オレはただサーフィンしたい。それが一番。とても興奮している。オレにとってこの1勝は大きいし、次のイベントも勢いを維持したいね。兄弟のような仲で世界中を旅している他のブラジリアンのサポートにも感謝しているよ」と優勝後のインタビューに答えていたジェシー。



ジョアン・ドゥルー(FRA)とのグーフィーフッター同士のファイナル。ジェシーは序盤に堅実なトップアクションでスコアした7.50をベースに主導権を握り、更に7.03のバックアップスコアを重ねます。
ジョアンはプレッシャーを感じさせないフロントサイドでの高いエアーを披露しますが、6ポイント台とスコアは伸びず．．．。
後半にこの日一番のセットを掴み、フロントサイドで大きなアクションを二つ重ねてダメ押しの8.33をスコアしたジェシーがトータル15.83でジョアンを圧勝。

ブラジリアン初のワールドタイトル獲得が迫ってきたガブリエル・メディナを始め、トップ34の内の7名を占めるブラジリアン。WQSに関してはトップ50の中に13名がランクインしており、来年は新たな選手がツアーの仲間入りを果たす可能性も十分にあります。

8月に行なわれたチリでの3スター以来の優勝を6500と最もポイントが高いプライムで決めたジェシーは40位から一気にクオリファイ圏内に上昇。ポルトガル、ブラジル、ハワイと続くシーズン後半に望みをつなげることが出来ました。



スペインの6スターで優勝したばかりのイタリアの新星、レオナルド・フィオラヴァンティを始め、才能ある若い選手はいるものの、基本的にWQSでは少数派のヨーロピアン。
ファイナルでジェシーに敗れたジョアン(写真上)は2008年からWQSをフォローしていますが、クオリファイには届かず．．．。
今回のプライムでの2位は2012年の南アフリカでの6スターでの2位を上回る最高の成績。
5200ポイントを得て68位から一気に10位前後に食い込んできそうです。

「もし、イベント前に2位になれると言われたらストークしていたけど、今はショックだよ。ファイナルでは自分らしい演技が出来ず、不完全燃焼だったからね。一つか二つのヒートはメイク出来ると自分に言い聞かせてイベントに挑んだけど、それが大きく変わることになった。強い自信になったし、シーズンの最後まで勢いをキープしたいね」と話していたジョアン。
ヨーロッパのQSタイトルに関してはレオナルドを抜いて僅差でリードしています。

冒頭でもお伝えした通り、ポルトガルでの3つのビッグイベントをシリーズ化した『Portuguese Waves Series』
次の第2戦は10月7日〜11日に首都リスボン近郊のリゾート地、カシアスで開催されるプライム『Cascais Billabong Pro』、最終戦はワールドツアー第10戦『Moche Rip Curl Pro Portugal』です。



なお、今イベントには大原洋人、新井洋人、大野修聖の3人の日本人がエントリー。
大原洋人、新井洋人はR1を通過したものの、R2で敗退。
厳しいですが、プライムで結果を残さないとクオリファイの道は遠いです。

プライム『SATA Airlines Azores Pro』結果
1位 ジェシー・メンデス(BRA)
2位 ジョアン・ドゥルー(FRA)
3位 リカルド・クリスティ(NZL)、ヤディン・ニコル(AUS)
5位 レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、トーマス・ヘルメス(BRA)、イタロ・フェレイラ(BRA)、マイケル・ダンフィ(USA)

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photo: ASP Covered Images