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『Billabong Rio Pro』はファイナルデイを前に壮絶なバレル合戦!

 

現地時間5月11日、「Happy Mother’s Day」の日曜日も『Billabong Rio Pro』は進行。
ストームの通過を告げるように鮮やかな虹が出現したメイン会場の「Barra Da Tijuca」は期間中最もサイズアップした公式4-6ftレンジ。
まとまり無いコンディションながら、極上のサンドバーを持つこのブレイクにバレル合戦を期待しつつメンズのR3から再開され、ジェットスキーのアシスタント無しのハードな体力勝負で夕方までにR4の全てのヒートが終了。

オープニングヒートにはカレントリーダーだけに与えられたイエロージャージをまとったガブリエル・メディナ(BRA)が登場し、一本目にディープなバレルをメイクして8.50をスコア。ロースコア止まりだったトラビス・ロギー(ZAF・写真最上部)を抑え、ビーチに集まった沢山のギャラリー達は自国のヒーローの勝利を確信していましたが、後半に調子を上げてきたトラビスが浅いバレルで6.00。更に残り1分を切ってから序盤のガブリエルを上回る完璧に近いバレルをメイク。
ビーチから上がってスコアを待つトラビスに9.50がコールされ、僅か0.50という僅差で逆転に成功!

「正直、戸惑っているよ。ちょっとした誕生日プレゼントになったさ。二つの良い波に乗れて最後は困難から脱出が出来た」とトラビス。今日のようなコンディションでの戦い方について問われると、「負けたと諦めながらも、今までと変わりなくリラックスしていたかな。自分と海との勝負だったと思っていたよ。ダーバンの友人、サイモンが最近妻を亡くしてね。そのニコルソン・ファミリーのことを考えていたんだ。きっと彼女は今日の勝負を見ていてくれたと思うし、最後は彼女が波を送ってくれたのかも知れないね」とコメント。

この日はトラビスの35歳の誕生日。友人家族の悲しみの後、自身の誕生日を祝う余裕は無いでしょうが、今シーズン初のR3通過にささやかな幸せは感じたと思います。

 

ガブリエルの敗退にテンションが下がったギャラリーでしたが、H3でアリッツ・アランブルー(ESP)と戦ったエイドリアーノ・デ・スーザ(BRA・写真上)が2011年以来の自国での優勝に向けてブラジリアンらしいハードなチャージでバレルをメイクし、会場のボルテージを再沸騰させます。
その後はスコアを伸ばせなかったものの、エイドリアーノがラウンドアップを果たし、次に繋げました。

 

前日にミック・ファニング(AUS)を倒したワイルドカードのデヴィッド・ドゥー・カーモ(BRA)はケリー・スレーター(USA・写真上)と対戦。両者共にスコアを伸ばせず、スローヒートとなったこのカード。
一気に試合が動き出したのはラスト5分。プライオリティを利用して形良いライトの波にテイクオフしたデヴィッドはバックハンドでバレルに包まれ、ドギードアを抜けて6.33をスコア。
一方のケリーもフロントサイドでバレルをメイクし、スコアを伸ばしていきますが、デヴィッドが逆転してプライオリティはケリー。
終了間際、まるでパイプラインとバックドアのようなハッキリしたピークの波が入り、ケリーがライト方向、デヴィッドがレフト方向に同時にテイクオフ。この波を両者共にメイク。ギャラリーの興奮はMAXとなり、デヴィッドの勝利の可能性も高まりましたが、6.93をスコアしたケリーに軍配が上がりました。

「あの最後の場面でライトの波に乗れたのはラッキーだったよ。カレントが強く、トリッキーなスポットだった。ラスト5分まで大きな動きも無かったよね」とヒートを振り返ったケリー。
常にトップシードにいるケリーは組み合わせ的にワイルドカードと対戦することが多く、過去に何度も痛い目に遭っています。控え室の前で最後のスコアを聞いて勝利が確定した後、ホッとした表情で小さなガッツポーズをしていたのが印象的でした。

 

今イベントのディフェンディングチャンピオン、ジョーディ・スミス(ZAF・写真上)はバレルよりもパワフルなビッグターンでスコアを稼ぎ、ジャドソン・アンドレ(BRA)をコンビネーションに追い込んで圧勝。
同じ南アフリカ出身のトラビスの活躍に刺激を受けたジョーディ。ヒート終了後のインタビューでは、「彼の最後の波は凄かったよね。あれには興奮したさ。彼の勝利を嬉しく思うと同時にオレも負けていられないよ。組み合わせて的に彼と当たるとしたらファイナル。実現したら本当にクールだね」と話していました。

ちなみにジョーディとジャドソンのヒート中、ケリーと親交が深い柔術家のヒクソン・グレイシーが登場してインタビューを受けていました。ヒクソンはエクササイズとしてサーフィンもするそうです。

 

その他にR3を通過したのはナット・ヤング(USA)、コロヘ・アンディーノ(USA)、ビード・ダービッジ(AUS)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、セバスチャン・ズィーツ(HAW・写真上)、ジョシュ・カー(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、タジ・バロウ(AUS)など。
6名残っていたブラジリアンでR3を突破したのはエイドリアーノのみ。

R4は敗者が出ない(1位はQFへ。他2名はR5へ)3人ヒート。
ビードが大きなレフトのバレルをメイクして9.10をマークするなど、このラウンドもバレル合戦となり、ビードを始め、ナット、ジョーディ、タジが1位通過でQFへ。

ネクストコールは現地時間5月12日朝7時(日本時間12日夜7時)
ウネリのピークは前半となり、後半はサイズダウンにオンショアも吹き込む予報。
前半に関しては弱いオフショアでグッドコンディションが期待出来そう。
ウィメンズも合わせると残り18ヒート。今のところファイナルデイになる見込みなので、ライブ中継をお見逃し無く!

ASP公式サイト



photo: ASP Covered Images

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