コラム特集
ラテンアメリカトリップの最終サーフエリアとなったエクアドルのモンタニータ(WSMコラム)

サーフィンの世界においてほとんど知られていない南米エクアドル。
南のペルーやチリなどと違いマイナーエリアという事は、波があまり良くない可能性が極めて高いと考えるのが自然でしょう。
それでも色々な事情が重なりエクアドルへ向かうことになったので、これも何かの縁かと思い情報収集を始めると知らないこと尽くしでした。
エクアドルは東隣りがドラッグで有名なコロンビアなので、太平洋に面したエクアドルは密輸拠点かと思いきや、アメリカ軍が基地を置き目を光らせていたので南隣りのペルーなどが密輸の拠点だったそうです。
しかし、エクアドル国内で米軍撤退の声が高まり、2009年に完全に米軍が撤退するとエクアドルからの密輸をもくろむ犯罪組織が台頭してくることに。
そして政治家といった権力者と犯罪組織の対立が深まることで治安悪化に繋がり、僕が訪れた時期もエリアによって非常事態宣言が発令されているほどのレベルでした。
日本では大規模な自然災害などが発生しても非常事態宣言が出ることはまずないので、かなりショッキングなシチュエーションと言えます。

そんな事情など一切知らなかったので、旅というきっかけを通じて世界の実情を知ることになるのは僕にとって非常にエキサイティング。
そのエクアドルでのサーフシーンにおいて、最もメジャーなエリアがライトポイントで知られるモンタニータという事で目指すことに。
ただ結論から言ってしまうと、レフト尽くしだったペルーを離れ、ライトのサーフエリアという事で楽しみにしていたのですがコンディションは厳しかったです。
波に関しては恵まれなかったものの、それもまたサーフトリップと言えるでしょう。

サーフィンを通じて海外を旅する事で、これまで知らなかった知識を得たり新たな経験を積むことができるので。
サーフィンをしていなければ僕は生涯南米を訪れる事は無かったと思うし、一般的な旅行者が訪れる機会がほぼないようなエリアまでサーフィンに連れて来てもらったと思っています。
4か月に及ぶラテンアメリカのサーフトリップは肉体的にもタフで、体調を崩すこともしばしばありました。
それでも新しい事に触れられる環境に身を置く事は僕にとって掛け替えのない時間なので、ラテンアメリカ編はこれにて終了となりますが、旅を続けていきますので今後も新たな旅を綴っていきたいと思います。
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