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「トリ君が退院」 - F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by snowy

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オリンピックが終わり、USオープンが終わっても、まだトリ君は入院していた。
毎回安楽死の話をしようと心に決めて面会に行くんだけど、毎回ルックスは少しずつよくなっていて、う~ん、これは安楽死させられないかな、という状況だ。毛づくろいとかしてるし(笑)。

とはいえ点滴は外れず、両足はむくみ、相変わらずマヒ状態。オシッコもウンコも垂れ流し、上半身だけで少し動くみたいなことで、足の壊死も始まってきている感じ。それが腐る方向であれば切断しなければならず、乾いてミイラ状態になっていくのであれば、切らなくてもボロボロ崩れて取れる、みたいな、何とも恐ろしい状況なわけだけど、表情もだいぶしっかりしてきているし、目力も強いので、なんか頑張ってるな、って感じだ。ご飯もスープ状のものなら自分で食べてるようだし。

で、この先頑張らねばならないのはお母さんで、すでに2週間は過ぎている入院治療費の支払いが恐ろしいことになっているのは確実だ。
こちらのほうもいつも一度中間精算してもらおうと心に決めて面会に行くわけだけど、
ついつい言いそびれて、いまだにできないでいる。

5匹いた猫が1匹死んで、もう1匹が入院で、現状3匹。そのうち2匹は目が見えないという、なんか妙なことになっている我が家だけど、唯一目の見える隼子がよく表に出てくるようになった。5匹いたときにはなんかいつもどこかに隠れている感じで、みんなのいない静かなところに寝てたりしてたんだけど、3匹になったらメインステージに登場するようになってきた。う~ん、ジュンちゃんも実は表舞台に立ちたかったのかな、って感じ。動物たちの中にはそういった暗黙の了解というか不文律のようなものがあって、微妙な力関係の上にバランスよく成り立っている。

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で、両足断脚手術か安楽死かでゆれ動くお母さんだったが、とりあえず家に一度帰れないもんかと先生に相談。ちょうど病院もお盆休みになるので、その間家に帰れることになった。点滴の針も抜け、身軽になったトリ君はうちについたとたんに動こうとして下半身まひで動けず、ネコ座りを試みるもなかなか動かない足が上手く収まらずに断念。ズリズリ下半身を引きずりながら移動し、窓際で長ーくなった。しっぽは動くので、長い尻尾を不機嫌そうにパタパタ振った。試しにエナジーちゅーるをあげてみると、1本完食とは行かなかったけど、半分以上はがっちり食べてくれた。エナジーちゅーる最強。

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動かない足はやはりところどころ壊死が始まっているし、むくみがひどい。まぁ、これをつけておくことで全身状態が悪くなるのは目に見えているけど、ちゅーる1本食えないヤツが手術とか無理でしょ、とか、実際に病状を見ていても心は揺れ動く。

他の子たちは突如リビングに現れたケージに驚いた様子だったが、ざっと周囲のにおいをかぐとその後は無視。トリ君のことも最初はにおいをかぎに来たけど、その後は一切当たらず触らず。もともと猫はエアコン好きではないので、トリ君のいるリビングには誰も下りてこない。具合の悪そうなやつは放っておく、というのが猫ルールのようだ。

ただ、ケージを開けてトリ君を外に出している間に何者かが侵入し、トリ君の食べ残しのちゅーるスープをきれいに完食していて、あ、食べてくれた、とぬか喜びのお母さんをがっかりさせている。トリ君窓際から一ミリも動いてませんから。
まぁ、そんなこんなで一喜一憂の今日この頃。

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